エンドロールに、

 

さりげなく交わした約束が見事に忘れ去られた頃にまた似たような約束をする。暇潰しに更新し続けたストーリーは誰かの記憶に残したいなんてこれっぽっちも思っちゃいないのに見ず知らずの人に監視される。楽しいことがあると次はどんな苦しみに襲われるのかと怯えて起きる。やり残したことだらけな気がしたけど意外とそうでも無いらしい。眠らなくてもいつもと変わらず朝は来るしきっと私がいなくても世界は当たり前に回ってる。こんな夜も悪くないと言い聞かせながら空を見上げてもこんな都会じゃ星は見えない。どこに行こうかと心弾ませ走った記憶は遠くて私を呼んだ声は掠れてどうしようもない。今日の思い出も明日にかける期待もないのに足枷になるものばかりが増えてこれじゃ出家も出来ないね。執着していないように見せかけていちばん拘っていたのは自分自身だったのかもしれないよ。

 

 

『さよならを告げた君があんまり綺麗に笑うから』他人の幸せなんて考えられなくなってしまった。この‘身’の周りのことで精一杯で余裕なんてどこにも無い。景色が色を失くしてモノクロになるのも時間の問題だね。

 

 

『叶わないと知っても』人間は欲深い生き物だから願ってしまうんだよ。気が付かないうちが幸せだったと何処かの誰かが泣き叫んだ。君の為に創り上げたキャラクターも既にボロボロで使い物にならない。面倒だけど新しくしなきゃ。

 

何も言わなければよかったなんて悲しいこと言わないで。大切なものほど強く強く抱き締めるから壊してしまうし求めれば求めるほどに見失う。苛立ちが募った日も奪い合った心も今の話じゃないんだって。きっかけなんてなんだっていいよ。

 

 

 

ほら、

もう夏が終わる。

 

『バイバイ』