As far as I remember...

 

 

在り来たりな言葉でさえも

何故かこの胸に突き刺さる日は

これで最後にしようと決めたはずなのに

 

 

他の誰よりも幸せにするからって、

大事にするよって、

思い出になるその前に

時計を狂わせておけば良かったね。

もう後戻り出来ないと知りながら

そばにいてって、

切なくて名前を呼んだんだ。

 

 

今も大切にしまってるのは分かってるよ

忘れられない痛みも

癒えない傷も

だけどもう忘れてよ

 

 

知りたいことが多すぎて

完璧に夜を纏えなかったから

照らす街灯だって1つ残らず邪魔だった。

 

耳に残った声が今でも蘇るのに。

あの夜の先には何も無かったの。

 

 

 

堪らなく愛おしかった

嘘みたいなキスも

破った約束も

もっと大事にしたかったんだ本当は

 

 

 

 

 

 

 

本気かどうかなんて分からないなんて

投げやりな強がりも

願いを何度も込めたこの掌も

懐かしいね。

「そばに居て」なんて軽々しく言えなくなるほどに

私は大人になってしまった。

アルコールに頼らずとも

素直に語れた無敵な頃にはもう戻れない。

 

 

君の残り香がこんなにも苦しいのに

その傷が癒えた時にはもう君は

僕の好きだった君じゃないんだ。

もし戻れるならあの日あの場所から。

 

 

 

思い出の美化は儚くもあり美しくもある。

繰り返した偽りの会話だって

時を経て本物になってしまうかもしれない。

 

途轍もない切なさだって消えてしまうかもしれない。

噛み付いた歯形だって跡形も無く消え去るように。

 

人間が最初に忘れるのは“僕の”声で

最後に残るのは“君の”香り。

 

 

 

種明かしはこれくらいにしておこうか、

私の知る限りはこの程度だから。