Distortion

 

 

叶えたかった 夢 には手が届かないし、なりたい もの にはなれないし、欲しい 名誉 は手に入らないし、伝えたい こと は心の奥底で灰になるし、湯船で息を止めてみても髪を短くしても色を奇抜にしてみても大切にしてきたものを捨ててもぬいぐるみを殴っても左手首に傷が増えても 現実 は何も変わらないと知っているのにきみは。


誰にも内緒で育ててしまった憧れは憧れのままで 永遠 と触れられない。罪は無き厄介な 思い は後悔が積もり積もった結果である。代打で溢れる地球で思い付いた 名案 は誰かの二番煎じで片付けられる。引き換えにするものを間違えた先にあるのは。

 

覚えておきたいことはすっかりと忘れてしまうくせに、消してしまいたい悲しみは 未だ 記憶に新しい。何もかもが 前進 しているように思えるこの世界で自分だけが置き去りな気がして堪らない。独りでも生きていけると強がって消し続ける 繋がり に気付く者はいない。まるで初めから何も無かったかのようにほら今日も 当たり前 に。

 

 

 

 

 

どうかそのままの君でいてよ。