帰れないところまで来たみたいだと気付いたところで為す術はない愚か者。誰がこの間違いの対価を払うのと責任転嫁をしたかった今日の私はつまらない最低の暮らしの中で緩やかに死んでゆく。

 

綺麗な無数の音に救われたように思えたのも束の間、知らない声が重なり溜まる通知が鬱陶しくて堪らないこんな世界で酸いも甘いも噛み砕くんだ。

 

プライドが邪魔をして手放すことの出来ない哀しみ、譲れないものはくだらないことばかりで使い古しの振付で踊る人形みたいだね。

 

見切りをつけた人生にさよならを告げたいと願いながら私を拒む世界に中指を立てて生きていく矛盾。素手で掴んだ愛は壊れていく、有り余る言葉のひとつも言えないくせに呼吸だけが焦ってしまう。

 

夢の中でさえ焼き付いた閉塞を欺瞞の産物と共に闇に葬るために悲鳴を上げた。微塵もない物欲は明日を望まない証なのに無いものは証明できないねなんて指先の冷たさで伝えてくるから余計に悲しくなる。

 

心を抉る感覚を分かってくれる人はいないと信じ切れない弱さ、あなたへの懺悔、空の記憶に手を伸ばした傷だらけの祈りはこの夜をこえて。